おたる潮まつりの誕生までのイベント史

みなと小樽商工観光まつり

 昭和33年の北海道博覧会小樽会場での成功から、市民の間には単に博覧会だけに終わらせるのではなく、今後の小樽商圏拡張と観光事業の振興を図るための方策を検討すべきとの声が多かった。従来夏の行事として、それぞれに実施してきた「港まつり」(昭和25年第1回)、「競争花火大会」(昭和28年第1回)、「北海道工業品共進会」(昭和25年第1回)、また各業界毎の「見本市」などを外来客誘致のシーズンである盛夏に集中して実施しては、との気運が高まり企画されたのが「みなと小樽商工観光まつり」である。このまつりは、昭和34年から昭和41年まで8回続き、短い北国の夏のひととき市民に楽しみと生活への潤いを与え、一方観光行事として外来客の誘致と、小樽の商工業の宣伝に貢献をした。

第1回みなと小樽商工観光まつりの内容

  • 主催=小樽市、小樽商工会議所
  • 後援=北海道、北海道商工会議所連合会、日本国有鉄道、北海道観光連盟、日本交通公社、
    北海道新聞社、北海タイムス社、朝日新聞社、毎日新聞社、読売新聞社、NHK、HBC、STV

行事内容

全国花火競技大会:全国の花火師が小樽に集い、競技花火合計520発を打ち上げ、美を競う。

  • 温泉まつり:
    朝里川温泉小唄発表と芸能大会
    スクエアダンス大会
    このほか、温泉街の飾り付け、国道筋にアーチ建設、札幌炭坑方面にキャラバンを実施した。
  • 七夕あんどんまつり
    市内の中央部を七夕一色で彩り美しく飾る。特に、デパート、花園第一通り、商店街で約100本の飾り付けをした。
  • 海水浴まつり
    参加海水浴場=銭函、祝津、塩谷、蘭島
    催し物=クロンボ大会、西瓜割大会、ダンスパーティ、宝探し、撮影会、船競漕、ビール早飲み大会、相撲大会など
  • 観光地めぐり
    海の観光地小樽にふさわしいコースを選んで「夏の海」を満喫できる定期観光バスを利用するもので、毎日午後1時小樽駅前出発
  • 商店街の装飾活動
    商店の照明・ショーウィンドウ・店内装飾コンクールを実施、市内13店舗が参加
  • 優良商品見本市
    本道で生産あるいは取り引きされている優良商品を網羅して、販路の拡張最新製品の紹介宣伝に役立たせるため、道内外から多数の仲買人を招待し、併せて観光小樽の名声を高めようとして実施
  • 出品商社=菓子関係、機械工具、車両、家庭金物、電気製品、ミシン、繊維、建材・陶磁器、ゴム・履物、紙文具、食料品、薬品・化粧品、ほか249社

みなと小樽商工観光まつりの反省と再出発〜潮まつり

 昭和34年に第1回を実施した「みなと小樽商工観光まつり」は年々盛んとなり、回を重ねる毎に充実し、第8回まで行われた。市民のこのまつりに対する総体的な印象は、「総花式の行事のオンパレード」とか「小樽の特徴が生かされていない」などキメ手を欠いたまつりのあり方に対する批判も多かった。

 小樽商工観光まつりの準備委員会でも、当然これらの意見を参考にし、これまでのあり方を全面的に改め、転機を乗り越えようということで意見が一致した。マンネリ化した頭を切り替える必要があるとして、一般市民9人をメンバーとする企画小委員会を設け、新鮮なまつりの素案作成を依頼した。

 企画小委員会では、連日の会議で構想を練り、今日の「潮まつり」を提案する運びなったのである。

おたる潮まつり構想

 趣旨=小樽市は、三方を山に囲また天然の良港によって、繁栄の基礎が築かれてきたが、今日急速な時代の進展に即応して、港は新たな体制を整えることによって、将来に向かって一大飛躍を遂げるものであると考えられる。

 「潮まつり」は、こうした時点にたって、小樽の経済発展の原動力となる海への20万市民の限りない感謝の心を、誇りと願いを率直に表す祭りとするとともに、海、山、温泉と多彩な観光資源に恵まれているわがまち小樽を内外に大々的に宣伝し、多くの観光動員を図る趣旨のもとに開催する。

構想

  • 小樽の特異性を生かし、長期的な発展を期することができるもの。
  • 行事は総花的でなく、「潮まつり」を中心行事に決定して焦点に置く。
  • 街ぐるみ、老若男女20万市民が一体となって楽しめるもの。


以上3つの観点を基本にまつりの構想をまとめたが、この期間を通じて相当数の観光動員が見込まれるので、各商社、団体等の協賛行事が積極的に開催されることを期待する。

タイトル「潮」について

 海に育ち、海に生きる小樽市民の燃えるような意気と気概を「潮」のしぶきのイメージで表現したもので、動的な流れ、いわば躍進する郷土の明日のために考えついた名称である。

 以上、企画小委員会の報告を受け、運営委員会などの審議を経て、昭和42年8月4日、今日の「潮まつり」がスタートしたのである。